第18回 GMP担当職員研修講座のご案内(終了)

謹啓
平素は格別のお引き立てをいただきありがとうございます。

さて、NPO-QAセンターにおきましては、毎年夏に開催しております『GMP担当者職員研修講座』の開催を以下のような理由から今年度も開催することに致しました。

本講座はGMPについての単なる解説ではなく、実務経験豊富な講師陣による現場密着形の講座であり受講者の期待も大きく、今年はGMP省令改正の施行年、そして昨今の医薬品不祥事が製造現場の問題であることから、本講座の開催意義が大いに期待できると考えます。

会場定員の1/3の受講者に絞り、開催を計画することに致しました。
受講申込みのご検討をお願い致します。

🔹 開催は、新型コロナウイルス『3密防止』の対策を行った上で開催します。
 1) 会場:室内は空調されており、90名収容の広い会場で、3人掛け机を1人 計25名で使用し、前後左右は互い違いに着席してもらいます)
 2) 講演室の扉は開放状態で講演
 3) 受講者来場時に体温を測定
4)入口にはエタノール消毒剤・予備マスクを設置(建物内はマスク着用)

ぜひご参加頂きますようよろしくお願い致します。


日 時 : 2021年7月29日(木)  9:50 ~ 16:30 (受付開始 9:30~)
2021年7月30日(金) 10:00 ~ 16:45  (受付開始 9:30~)
場 所 : 大阪産業創造館 5階 研修室A・B   https://www.sansokan.jp/map/
定 員 : 25名(先着順、定員になり次第、締切とさせていただきます。)
受講料 : 2日間
NPO-QAセンター会員(法人・認定講座合格者)は 40,000円/1名(資料代、弁当、お茶代を含む)
NPO-QAセンター会員以外は           60,000円/1名(資料代、弁当、お茶代を含む)
【 受講料は申込受付後、弊社から請求書を送付しますのでお振込みをお願い致します。】
【 講座資料は、受付時にお渡しいたします。】

なお、満席になり次第ホームページにて締め切りのご案内をいたします。

【 お申込方法 】
下記申込書をダウンロードしていただき、ご記入後e-mailでのお申し込みをお願いいたします。
第18回GMP担当職員研修講座申込書(メール添付用)

主 催


特定非営利活動法人
医薬品・食品品質保証支援センター(略称:NPO-QAセンター)
〒540-0026 大阪市中央区内本町1-4-12 3階
E-mail:npo-qa@galaxy.ocn.ne.jp / TEL 06-6910-1455/FAX 06-6910-1456


講演プログラム

【プログラム】講師は全員NPO-QAセンター会員です。
7月29日(木)
9:50~10:00開会の挨拶NPO-QAセンタ-理事
高平 正行
10:00〜11:00「医薬品の品質を誰が作り出すのか?」鷲見 裕
11:00〜11:10― 休 憩 ―
11:10〜12:30「汚染防止対策」高木 肇
12:30~13:30― 休 憩(昼食) ―
13:30〜14:40「変更管理が抱える問題とは?」初代 秀一
14:40〜14:50― 休 憩 ―
14:50〜16:10「製造管理と技術移転」谷野 忠嗣
16:10〜16:30質疑応答(当日の講師が対応)
7月30日(金)
10:00〜11:00「ヒューマンエラーの概要とその事例」岡田 克典
11:00〜11:10― 休 憩 ―
11:10〜12:10「逸脱管理/CAPAの見直し」島田 明
12:10〜13:10― 休 憩(昼食)―
13:10〜14:10「供給者管理(原薬編)」三宅 正一
14:10〜15:10「試験検査に求められる要件と対応事例」奥川 隆政
15:10〜15:20― 休 憩 ―
15:20〜16:20「医薬品の製造設備概要と事故事例・保全について」倉田 邦彦
16:20〜16:40質疑応答(当日の講師が対応)
16:40〜16:45閉会の挨拶奥川 隆政

講座要旨

1日目(7月29日)

第1講 医薬品の品質を誰が作り出すのか? (鷲見 裕)
GMPに従って、手順をつくり、それに従って作業する限り、問題のある医薬品が出来上がることはない!本当か?
製造所の現場では、省令などには書かれていない様々な具体的課題に対する解決策が待ったなしで求められている。これらの課題に向き合う職員個人の製品品質に対する心構えが製造所の基礎体力を押し上げ、良質の製品を世に送り出すことにつながっていると考える。
このような観点から、製造所の実作業者と品質文化のかかわりについての思いを紹介する。

第2講 汚染防止対策 (高木 肇)
「汚染防止」の対象は、金属片等の可視異物に限らず、混同、交叉汚染、分解生成物、溶出物、微生物、発熱性物質など多岐にわたる。
本講では、剤形に係わらず問題となる防虫、ヒト由来異物の対策を中心に汚染管理戦略を構築する場合のポイントを、具体例を挙げ解説する。

第3講 変更管理が抱える問題とは? (初代 秀一)
杜撰な変更管理が、昨今の医薬品業界における不祥事の原因の一つとして取り上げられ、本年8月施行のGMP省令改正にも承認書とGMP文書の整合性重視することが求められている。本講では、このような状況下における変更管理を品質リスクマネジメントの一環として、どのように取り扱うべきか、品質リスクを考慮した変更の管理方法を具体的な事例を交えて分かり易く解説する。

第4講 製造管理と技術移転 (谷野 忠嗣)
本講での技術移転は新規医薬品の研究開発部門から製造部門へ、また既存製品の製造サイト変更に伴う製造部門から別の製造部門へを対象とするが、その際には単なる製造方法のみではなく、科学的根拠も合わせて移転することが重要である。技術移転が完了し、通常生産に移行した後は製造管理が重要となるが、ルーチン的な製造管理と合わせて、継続的改善の視点を忘れてはならない。本講では事例を交えながらそれらを解説してみたい。

2日目(7月30日)

第5講 ヒューマンエラーの概要とその事例 (岡田 克典)
経験・記憶等で作業をしていませんか。チョコ停や慢性不良発生時の処置等はルール化していますか、またその記録はありますか。作業者への無理な操作・確認指示や短時間での繰り返し作業における無意識動作などが、エラーを招く要素になっている。
本講では、これら事象に関わる改善策などを事例を交えながら判り易く紹介する。

第6講 逸脱管理/CAPAの見直し (島田 明)
いつもと異なることへの〝気づき”で大きなトラブル回避「逸脱の早期発見、是正予防措置」の実施は品質事故回避やコスト削減にもつながるが、「異常・逸脱」報告は嫌われ者。本講では「異常・逸脱」を認識するために重要な「気づき教育」及び「異常報告の評価」の実践例紹介と「査察指導事例」をもとに、再発防止の為の逸脱管理の「原因調査・是正・予防措置」事例を紹介する。

第7講 供給者管理(原薬) (三宅 正一)
現在のGMP省令施行通知で求められている原料との供給者管理は本年8月改正でGMP省令に規定されることから、①原料等の適切な規格を定めること。②供給者について、適格性を評価した上で選定すること。③製造管理及び品質管理が適切かつ円滑に行われているかどうかについて定期的に確認すること。④原料等の製造管理及び品質管理の方法に関してその供給者と文書により必要な取決めを締結することについては、管理・運用をより一層推し進められることが求められる。本講では、これまでの課題など管理・運用のレベルアップ等を事例・注意するべき事柄を交えて解説する。

第8講 試験検査に求められる要件と対応事例 (奥川 隆政)
試験検査は、製品品質を科学的に分析し、評価する重要な工程である。得られるデータの完全性を担保し、保証するため、改竄やいいとこどりのない運用を証明しなければならない。継続的改善活動を通じてミスやエラーに備え、よりしかっりした運用を図ることが重要となるなど、求められる要件と事例を紹介する。

第9講 医薬品の製造設備概要と事故事例・保全について (倉田 邦彦)
医薬品は「物」「人」「設備(GMPでは構造設備)」の組み合わせで生成される。昨今の医薬品業界の不祥事は人が要因であり、「人」の弱点が露呈したものと言える。一方、設備は質の高い設計・製作で構築し、正確な保全を実施すれば安定した品質の医薬品製造が望める。
GMPについて語られる時、設備のことが取り上げられる場面は少ないので、本講では医薬品の製造設備概要と事故事例・保全について紹介する。