2022年度 香菊セミナーのご案内

 ☆ 開催形式:会場&ZOOMによるWEBハイブリッド方式にて開催いたします。

2022香菊セミナー

ご案内


日 時 : 2022年10月28日(金) 9:50~16:20
受講料 :
● NPO-QAセンター非会員           10,000円
● NPO-QAセンター会員          6,000円
(法人会員・認定講座資格者)
申込締切 :10月17日(月)迄
会  場 : 大阪産業創造館6階会議室E
講演資料 : WEB 参加者の方には事前にPDF資料をお送りいたします。
会場参加者は資料を当日配布いたします。

▼▼▼ お申込みは下記URLよりお願いします ▼▼▼

https://forms.gle/psoLfF4V7Vk7TNFu8

主 催


特定非営利活動法人
医薬品・食品品質保証支援センター(略称:NPO-QAセンター)
香菊セミナー運営責任者:高平 正行
事務局担当:中井・多根井・深見
〒540-0026 大阪市中央区内本町1-4-12 3階
E-mail:npo-qa@galaxy.ocn.ne.jp / TEL 06-6910-1455/FAX 06-6910-1456

講演プログラム


9:50〜10:00 開会挨拶NPO-QAセンター代表理事
東京理科大学薬学部薬学科教授
櫻井 信豪 
10:00〜10:30 【講演1】品質確保の今後の課題同上同上
10:30〜11:30【講演2】製造販売業者(責任役員)の責務NPO-QAセンター理事
薬事コンサルタント
菱谷 博次
11:30〜12:30 昼食
12:30〜13:30【講演3】医薬品品質システムと上級経営陣の責任、
Quality Cultureの醸成について
NPO-QAセンター顧問
小山ファーマコンサルティング
小山 靖人
13:30〜13:40 休憩
13:40〜15:10【講演4】製剤開発に関するガイドラインの視点からの
先発品、後発品の製剤開発事例
NPO-QAセンター理事
(一社)製剤機械技術学会執行理事
谷野 忠嗣
15:10〜15:15 休憩
15:15〜16:15【講演5】IICH Q13原薬及び製剤の連続生産ガイドライン
(案)と直打連続生産システムによるOD錠の製造
NPO-QAセンター特別顧問
大阪ライフサイエンスラボ
寺下 敬次郎
16:15〜16:20閉会挨拶NPO-QAセンター事務局長高平 正行  

講演要旨


【講演1】品質確保の今後の課題
講師:NPO-QAセンター代表理事 櫻井 信豪
内容:国際整合を図った改正 GMP 省令が施行され1年以上経過したが、品質確保のための課題として医薬品品質システムの実効性評価やさらなる人材育成の必要性について解説する。
さらに NPO-QA センターへの期待と社会貢献にも触れたい。
<略歴>
独立行政法人医薬品医療機器総合機構 部長 審議役 執行役員を歴任。
現在、東京理科大学 教授、医薬品添加剤 GMP 自主基準適合審査会委員長、独立行政法人医薬品医療機器総合機構調査専門委員等。NPO-QA センター代表理事。

【講演2】製造販売業者(責任役員)の責務
講師:NPO-QAセンター理事 菱谷 博次
内容:
2005年施行の法改正により製造販売業許可が創設され、医薬品製造の完全委託が可能となるとともに製造販売後安全管理の強化が図られ、製造販売業者においては、GQP・GVPが許可要件、GMPが承認要件となり、総責・品責・安責による管理体制の整備に努められてきました。
近年、様々な薬機法違反事案が判明するに至り、2021年施行の法改正により法令を遵守して業務を行う体制の整備を義務づける他、法令遵守に責任を有する者を明確にするため責任役員を法律上位置付ける等、法令遵守体制の強化が図られました。また、行政査察に責任役員の同席を求める通知も発出され、製造販売業者(責任役員)に求められる責務について、私の理解をご紹介したい。

講師略歴:
大阪府健康医療部薬務課長、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課等を歴任
現在、薬事コンサルタント、NPO-QAセンター理事

【講演3】医薬品品質システムと上級経営陣の責任、Quality Cultureの醸成について
講師:NPO-QAセンター顧問  小山 靖人
内容:
改正GMP省令が施行され満1年以上が経過した。この改正GMP省令では、新たに医薬品品質システム(PQS)の構築と維持が要件化されたことが重要なポイントである。昨今、医薬品製造の現場では、品質やGMPに関わる問題が頻発しているが、このような問題への対処としてPQSが適切に機能することが求められる。このPQSの運用は上級経営陣の責務であり、その責任の下で職員の一人ひとりが品質確保に貢献できるように、PQSを支えるQuality culture(品質に関する組織風土)を醸成することが期待される。
本講演では、PQSの基本となるISO9001の考え方を紹介し、その上で、品質方針や品質目標の制定など改正GMP省令が求めるPQSのあり方を具体例に即して解説する。さらに、今後適切な対応が要求される上級経営陣の責任と企業全体の課題としてのQuality culture の醸成について要点を提示して、これからの医薬品の品質保証について考えたい。

講師略歴:
日米の大手製薬会社の品質保証部門等に勤務。この間、厚労省厚生労働科学研究のGMP指針を座長として取りまとめた他、GDP国際整合化研究班等に参画
現在、日本PDA製薬学会代議員、小山ファーマコンサルティング代表、NPO-QAセンター顧問

【講演4】製剤開発に関するガイドラインの視点からの先発品、後発品の製剤開発事例    
講師:NPO-QAセンター理事 谷野 忠嗣
内容:
先発品は新規開発化合物のバイオアベイラビリティの向上と薬効が最適に発揮されるような薬物放出特性を目指して製剤開発されるのに対し、後発品は先発品と同じ薬物の放出特性となるように製剤開発を行う。すなわち「目標製品品質プロファイル(QTPP)の設定」が両者で異なる。しかし、そのQTPPの実現に向けてQbDのもとで製剤開発を行うのは両者同じである。「製剤開発に関するガイドライン(Q8)」では、製剤開発の目的を、適正な品質を有する製品を設計すること、及び意図した機能を有する製品を一貫して供給できる製造工程を設計することと規定しており、製品設計と製造設計は製剤開発において両輪として扱っている。
つまり、どちらかが不十分であれば製剤開発は成立しないことになる。ちなみに、製造において要求されるGMP適合性基準は両者で全く同一のものとなるが、製品設計及び製造設計の根拠となったデータ、蓄積されたデータに違いがあることを留意しておく必要がある。以上について、事例を交えて解説してみたいと思う。

講師略歴:
大手製薬会社にて製剤研究に従事後、ジェネリック大手にて技術部長等を歴任
現在、(一社)製剤機械技術学会執行理事、神戸薬科大学非常勤講師、NPO-QAセンター理事

【講演5】 IICH Q13原薬及び製剤の連続生産ガイドライン(案)と直打連続生産システムによるOD錠の製造    
講師:NPO-QAセンター特別顧問 寺下 敬次郎
内容:
最近注目されている連続生産は、原料または混合物を連続的に製造工程内に供給し、医薬品を継続的に生産する方法である。連続生産は開発コストや生産リードタイムならびに原薬使用量の削減、設備の最小化、省力化、人的エラーの低減などの特徴を持つ。さらに装置サイズを変更することなく、稼働(運転)時間の考慮により生産量に対し、柔軟に対応できる。
本セミナーでは、まず連続生産の取組と連続生産技術により承認された医薬品を簡単に紹介する。次にICH Q13ガイドライン(案)の内容を概説し、承認申請時に取得しておくべきデータならびに提示項目について述べたい。また固形製剤における連続生産特有の製造工程を説明する。さらに連続生産の実践として、直打連続生産システムによりOD錠を製造した実験的結果を報告する。

講師略歴:
大阪公立大学(旧大阪府立大学)大学院 工学研究科物質系 化学工学分野 助教授、アメリカ合衆国 ニュージャージー州立ラトガース大学薬学部 研究員、医薬品医療機器総合機構 専門委員等を歴任
現在、大阪ライフサイエンスラボ所長、NPO-QAセンター特別顧問