2020年度 香菊セミナーのご案内

今年初めての開催いたします「香菊セミナー」のご案内です。
このセミナーは、毎年春に開催されます新緑セミナーがコロナウイルス感染症の拡大に伴い中止いたしましたその振替セミナーです。感染防止対策を強化して開催致します。

今回は、最新の話題から、製造現場における感染予防対策ガイドラインを人見講師に、また新薬メーカーとジェネリックメーカーの両方での豊富な経験に基づく製剤設計と製造設計のポイントを谷野講師に、そして、薬業各方面から注視されているGMP省令改正案のポイントを鷲見講師から講演していただきます。

いずれも医薬品GMPに関わる最新かつ有益なテーマですので、ぜひご参加いただきますようよろしくお願い致します。講演要旨については下記をご参照下さい。

ご案内


日 時 : 2020年10月26日(月) 10:30~16:15 (受付開始 10:00~)
場 所 : 大阪産業創造館 6階 会議室 E  アクセス https://www.sansokan.jp/map/
定 員 : 35 名 (先着順で受付致します。定員になり次第締め切らせて頂きます。)
上記 会場は定員114名の換気の良い広い会場で、3名掛けの机に1名で着席とし、定員を大幅に縮小しています。
なお、全員がマスク着用をお願いいたします。
参加料 : NPO-QAセンター会員(法人・個人)は 6,000円(資料代を含む)
NPO-QAセンター会員以外は      10,000円(資料代を含む)
【参加料は当日会場の受付にてお支払願います。講演資料は当日受付にてお渡しいたします。】
締切日 : 2020年10月9日(金)
※ 先着順で受付いたしますのでお早めにお申し込み頂きますようお願い申し上げます。
なお、満席になり次第ホームページにてご案内申し上げます。

お申し込み:下記の「2020年度香菊セミナー申込書」に記入の上、qa.jimukyoku.2@npo-qa.jpまで送信ください。

2020年度 香菊セミナー申込書(HP)

主 催


特定非営利活動法人
医薬品・食品品質保証支援センター(略称:NPO-QAセンター)
香菊セミナー運営責任者:高平 正行
事務局担当:中井 英子・多根井 文明
〒540-0026 大阪市中央区内本町1-4-12 3階
E-mail:npo-qa@galaxy.ocn.ne.jp / TEL 06-6910-1455/FAX 06-6910-1456

講演プログラム


10:20〜10:30開会挨拶NPO-QAセンター代表理事
成田 昌稔
10:30〜12:00【講演1】製造施設における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインと
リスクマネジメント
NPO-QAセンター理事、元PMDA GMPエキスパート
人見 英明
12:00〜13:00休憩
13:00〜14:30【講演2】製剤設計、製造設計について
― 事例解説を中心に ―
沢井製薬㈱研究開発本部部長、製剤機械技術学会副会長 
谷野 忠嗣
14:30〜14:40休憩
14:40〜16:10【講演3】薬機法及びGMP省令の改正NPO-QAセンター理事、元PMDA GMPエキスパート
鷲見 裕
16:10〜16:15閉会挨拶NPO-QAセンター理事

講演要旨


【講演1】製造施設における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインとリスクマネジメント
講師:NPO-QAセンター理事 人見 英明
内容:
新型コロナウイルス感染症(COVID 19) のパンデミックを機に、感染症を対象とした事業継続計画( BCPの整備・見直し機運が高まっている。企業には、感染防止のための取組みを一層進め、新型コロナウイルス感染症のまん延を防止していく役割に加え、事業を通じた国民生活への貢献拡大という役割が求められる。
経団連は、個々の業界や事業場の実態に応じた新型コロナウイルス感染予防対策を行う際の参考としてガイドラインを作成した。本ガイドラインに示された「感染防止のための基本的な考え方」と「講じるべき具体的な」を踏まえ、創意工夫を図りながら、新型コロナウイルスの感染予 防に取り組むとともに、社会基盤としての役割を引き続き果たすよう求められている。 感染防止には正しく恐れ適切に対応することが重要である。一人ひとりが危機感をもって行動する必要があり、そして確かな情報を取り入れて適切に行動しなければならない。 そのためには、正確なリスク評価及び改善措置が不可欠である。

講師略歴:大手製薬会社 で注射剤・軟膏剤・固形製剤などの製剤処方設計業務や品質保証業務を担当。 工場長 、 元大阪医薬品協会 GMP 委員会 常任委員 等を歴任。
退職後、PMDA のエキスパートとして、国内外の製造所の GMP 適合性調査を担当。
現在、NPO QA センター理事 として技術指導・講師などで活動中 。

【講演2】製剤設計、製造設計について ― 事例解説を中心に ―
講師:沢井製薬(株)研究開発本部 部長  谷野 忠嗣
内容:
原薬(目的とする疾患に対して治療活性を有する化合物)はまだ医薬品ではなく、当該疾患の対象となるヒトに投与できる剤形に製剤化して(もちろん包装も含めて)、初めて医薬品となる。つまり、製剤開発はその原薬の生理活性に最も適合した剤形を目標として進められる。その過程では様々な要件を勘案し、それらを満たしてゆくことが重要である。また一方、いくら優秀な製剤が開発できたとしても、それが工場の製造ラインで問題なく製造でき、その医薬品が必要な人々に必要な量を必要な時に供給できることも非常に重要な要件となる。つまり、製剤開発は 製造開発と両輪のごとく進めるべきものである。
演者は新薬メーカーとジェネリックメーカーの双方に籍を置いた関係で、これらに対する両者の考え方、進め方、あるいは共通点について若干の紹介をしてみたい。

講師略歴:大手製薬会社に36年間勤務。製剤設計・製造設計を担当後、工場長およびCMC開発研究所製剤研究センター長を歴任。この間、日本薬剤学会から「製剤の達人」の称号を授与される。
2015年からは沢井製薬株式会社に入社。本部 技術部 担当部長を歴任。
現在は、同社研究開発本部本部長付き部長。日本薬剤学会、製剤機械技術学会、粉体工学会にて理事等、NPO-QAセンター顧問。

【講演3】 薬機法及びGMP省令の改正
講師:NPO-QAセンター理事  鷲見 裕
内容:
ここ30 年間の医薬品製造管理における規制の大きな流れは、「GMP の世界に ISO の思想が取り込まれた。」ということである。すなわち、 1990 年ブリュッセルで発足した ICH :医薬品規制調和国際会議が繰り出す品質ガイドラインは ISO の 9001 :品質マネジメントシステム及び 14000 :環境マネジメントシステムを基本においているとみられる。
特に ICH の Q トリオが日本の課長通知という行政文書として通知され、 2017年には PIC/S GMP ガイドに PQS ICH Q10 及び QRM ICH Q9 が導入された。 2014年に PIC/S に加盟している日本は 2019年末、薬機法を改正し、現在この流れに従って GMP 省令の改正を計画している。
現在進行中の GMP 省令改正案について、そのポイントを上記流れにそって概説する。

講師略歴:大手製薬企業に 34 年間勤務。無菌製剤の設計、設備構築など。定年退職後PMDA (医薬品医療機器総合機構 10 年間勤務。GMP適合性調査担当。
現在NPO-QA センター(特定非営利活動法人 医薬品・食品品質保証支援センター)理事、日本PDA 製薬学会 代議員、GMP/QA アドバイザー