平成27年度 新緑セミナーのご案内

昨年11月に従来の薬事法が新たに略称「薬機法」として改正され、「医薬品」「医療機器」に加え、「再生医療等製品」が追加されました。再生医療は、次世代医療として注目され、昨今、マスコミ等でも話題になっており、今後この分野の発展が多いに期待されています。NPO-QAセンターでもこれらに対応すべく、今年度から「再生医療等関連委員会」を立上げ、会員の皆様へのサービス向上につなげたいと考えております。
 今回は、この関連で、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 再生医療製品等審査部の方に「再生医療等製品の製造販売承認制度の概要」及び「再生医療等製品の製造管理および品質管理の基準に関する省令(GCTP)の概要」についてご講演頂く予定です。
 また、PIC/S加盟に端を発して、今後本格化すると予想される「本格化するGDPの概要と対応」及び「コンピュータによる品質保証業務の効率化と高度化の事例」についてNPO-QAセンター会員による研鑽発表を行います。いずれも注目されるテーマですので、是非ご参加くださいますようご案内申し上げます。

ご案内


日 程 : 2015年5月29日(金)
時 間 : 13:00 ~ 16:40 (受付開始時間:12:30~)
会 場 : マイドームおおさか 8階会議室
定 員 : 100名
参加料 : NPO-QAセンター会員は 3,000円/名(資料代を含む)
     NPO-QAセンター会員以外は 5,000円/名(資料代を含む)

主催


特定非営利活動法人 医薬品・食品品質保証支援センター(略称:NPO-QAセンター)
E-mail:npo-qa@galaxy.ocn.ne.jp
〒540-0026大阪市中央区内本町1丁目4-12 3階
TEL:06-6910-1455
FAX:06-6910-1456

講演プログラム


講演プログラム講師
13:00 ~ 13:10開会挨拶
13:10 ~ 14:00【特別講演】
再生医療等製品の製造販売承認制度の概要
医薬品医療機器総合機構
再生医療製品等審査部長
佐藤 大作 氏
14:00 ~ 14:50【特別講演】
再生医療等製品の製造管理および品質管理の基準に関する省令(GCTP)の概要
医薬品医療機器総合機構 関西支部調査課 調査専門員
西郷 有香 氏
14:50 ~ 15:00~ 休 憩 ~
15:00 ~ 15:45【研鑽発表】本格化するGDPの概要と対応NPO-QAセンター 会員
高木 肇
15:45 ~ 16:30 【研鑽発表】
コンピュータ利用による品質保証業務の効率化と高度化の事例
NPO-QAセンター 会員
鴻池 明
16:30 ~ 16:40閉会挨拶

概 要


再生医療等製品の製造販売承認制度の概要
講師 : 医薬品医療機器総合機構再生医療製品等審査部長
    佐藤 大作 氏
内容 :
 平成26年11月25日に施行された医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「薬機法」という)により、医薬品・医療機器とは独立した「再生医療等製品」が定義された。品質が均一でない再生医療等製品については、革新的な医療への患者の早期のアクセスを可能にするための規制改革として治験で有効性が推定された段階で条件及び期限付承認を付与することができることとなった。同時に生きた細胞を製品として取扱うため、品質管理、安全性評価、臨床評価等においても、従来の医薬品・医療機器とは異なる再生医療等製品に特有の課題が存在する。本講演では、新制度の概要や運用の留意点を紹介する。

再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(GCTP)の概要
講師 : 医薬品医療機器総合機構 関西支部調査課 調査専門員
    西郷 有香 氏
内容 :
 平成25年の法改正により、これまで医薬品又は医療機器とされていた人などの細胞に培養その他の加工を施したもの等が「再生医療等製品」として新たに定義づけられた。再生医療は、革新的な医療として実用化に向けた国民の期待が高い一方、安全面などの課題が存在する。このため再生医療等製品については、安全性を確保しつつ、迅速な実用化が図られるよう、その特性を踏まえた制度等が設けられ、その一つとして、製造所における製造管理及び品質管理の基準に関する省令が定められた。
本講演では、新たに規定された事項を中心にGCTP省令の概要、PMDAによるGCTP適合性調査の流れや申請方法を説明すると共に、再生医療等安全性確保法での指摘事例について紹介する。

本格化するGDPの概要と対応
講師 : NPO-QAセンター会員
    高木 肇
内容 :
 昨年6月、PIC/SからGDP(適正流通規範)ガイドが発出された。法的拘束力を持った基準にするかはPIC/S加盟国の行政当局に委ねられているが、製造拠点の低コスト地域への移動、低廉原薬のグローバル調達、盗難、改ざん、粗悪原料による水増しなどの偽造薬事件の多発を考慮すれば、GDPの実践は必須要件になっている。GDPとその対応について分かり易く解説する。

コンピュータ利用による品質保証業務の効率化と高度化の事例
講師 : NPO-QAセンター会員
    鴻池 明
内容 :
?品質保証業務担当者が定時に退社できるようにするIT利用方法?
 近年、日本の製薬会社でも導入が始まったGQP・GMPで求められる「品質保証業務」のコンピュータ利用による管理システムの事例を紹介する。
 ①逸脱事例の発生からCAPAを織り込んだ確認完了に至るまでワークフローによる管理システム
 ②製造所と本社、製販業者が連携して解決する品質課題を、そのぞれの拠点間を結ぶ迅速で確実なコミュニケー
  ションシステム(メールや文書の交換で行ってきた伝達と進捗の管理をコンピュータ化して業務の効率改善)
 ③品質照査レポートやサイトマスターファイルの作成に必要となる逸脱管理、品質情報管理、変更管理等の情報
  の収集や整理を短時間に簡単な手段で行える情報管理システム